転換社債型新株予約権付社債の実例
2種外務員の試験が近づいてきたので金融の話でも書いてみる。
外務員2種には転換社債型新株予約権付社債(CB)ってのが良く出てくる。
よくもまあこんなに漢字を並べられたなという単語でしかも社債なのか株なのか
ぱっと見でよく分からんけどこれは社債と位置づけられる。
これと普通の社債との違いは、この社債の発行体の株価がある一定の価格(行使価格)よりもあがったら、行使価格で株に変えてあげるよ!!という条件が付いていることである。
だからもし、CBを買った後、
- 株価上昇 -> 株式に転換してひともうけ
- 株価下落 -> 社債のまま持っとく
という戦略になる。株式に転換できるチャンスあげるから社債の金利が低くても我慢してね!!と言いながら発行される。
...というのが外務員の教科書やらそこらのWebでよく見られる解説。
じゃあ実際にCBはどんな条件で売られているんやろうか、実際にNRIの昔発行していたCBを見てみる。
このCBを要約すると、
- 発行価格:額面100円につき102.5円
- 償還金額:額面100円につき100円。
- 転換価額 2万1120円
- 利率 利息を付さない
となっていて社債なのに利率0でしかも償還金額よりも購入価格のほうが高いという内容。
ちなみに2011年7月時点でNRIの株価は1700円程度。
これは社債の分類のくせに実はただのストップオプションの投売りの性格が強いことが分かる。
これはもう社債という名前をつけなくていいと思うんだけど制度上なんかいろいろ問題があるんやろうなと推測できる。
ちなみに野村證券のCB検索を使えば国内CBの価格が調べられる。
これを見ると流動性が低い(取引されていない)ということが分かる。
外務員の教科書読むよりかこういう実例を調べるほうが面白い。けど外務員の範囲広すぎて結局勉強が
進まんということにもなるけど。
もうひとつCBと比較して悪名高き他社株転換条項付社債(EB)についても書こうかと思ったけど
十分長くなってしまったのでまた今度。